
群馬県前橋市の百貨店「スズラン前橋店」で10月14日、最後の開催となる「秋の大北海道展&全国うまいもの会」が始まった。北海道や全国各地の名産品を求めて初日から多くの買い物客が訪れ、会場はにぎわいを見せている。11月30日に営業を終了する同店では、75年の歩みを振り返る展示「75年分のありがとう展」も開催中。長年、前橋の中心市街地で親しまれてきた百貨店が、最後の営業期間を迎えている。
北海道と全国各地の名店が集結 最後の物産展に行列
今回の催事は、恒例の「秋の大北海道展」と「全国うまいもの会」を同時開催するもの。北海道の海の幸や菓子、全国各地の名店が手がける食品などが集まり、2つの会場で多彩な商品を販売している。
なかでも注目を集めているのが、大阪名物の豚まんで知られる「551 HORAI」だ。今回も開店前から商品を求める人が並び、会場には長い行列ができた。北海道の海鮮弁当や各地の人気商品を目当てに訪れた買い物客も、会場を巡りながら買い物を楽しんでいる。
同店ではこれまで、春と秋を中心に北海道展や全国各地の物産展を開催してきた。普段は前橋にいながら各地の名物に出会える催しとして親しまれてきたが、今回が前橋店での最後の開催となる。
物産展は10月20日まで。最終日は午後3時に閉場する。長年足を運んできた人にとって、各地の味を楽しめる恒例行事の最後を迎える機会となっている。
写真や歴代の紙袋など約70点 「75年分のありがとう展」
物産展とあわせて注目したいのが、本館4階の特設会場で開催されている「75年分のありがとう展」だ。
会場には、スズラン前橋店の歴史を伝える写真や新聞記事、歴代の紙袋、催事に関する資料など約70点が展示されている。1952年に撮影された「スズラン衣料品店」時代の写真をはじめ、店の変遷をたどる資料が並び、百貨店の歴史を振り返ることができる。
展示の特徴は、スズランそのものの歩みだけでなく、前橋の街とのつながりも感じられる点だ。周辺商店街の催しを伝えるポスターなども紹介され、百貨店と地域がともに歩んできた時間を伝えている。
会場には来店者が自由にメッセージを書き込めるボードも設置されている。「ありがとう」といった感謝の言葉や、店への思いを残すことができ、訪れた人がそれぞれの記憶を振り返る場にもなっている。
展示は営業最終日の11月30日まで開催される予定。物産展で買い物を楽しむだけでなく、店内に残された資料を通じて、スズランが地域で果たしてきた役割を見つめ直すことができる。
1952年の創業から75年 前橋の中心市街地を支えてきた百貨店
スズラン前橋店は1952年、「スズラン衣料品店」として前橋の中心市街地に開業した。その後、地域の百貨店として営業を続け、衣料品や生活用品、食品、物産展などを通じて多くの買い物客を迎えてきた。
百貨店は商品を購入する場所であると同時に、家族での買い物や季節ごとの催事など、日々の暮らしの記憶が積み重なる場所でもある。今回の展示に並ぶ写真や紙袋、催事の資料は、店の歴史だけでなく、利用してきた人々や前橋の街の変化を伝えるものでもある。
一方、前橋店は施設の老朽化や中心市街地の再開発計画の遅れ、それに伴う経営環境の厳しさなどを背景に、2026年11月30日をもって現店舗での営業を終了する。営業終了後もスズラン高崎店は営業を続けるとしているが、前橋の中心市街地から百貨店が姿を消すことになる。
今回の最後の物産展と「75年分のありがとう展」は、閉店を前に、長年親しまれてきた催しと店の歴史を振り返る機会となっている。
閉店まで残り約1か月半 最後の機会に歴史を振り返る
「秋の大北海道展&全国うまいもの会」は10月20日まで、「75年分のありがとう展」は11月30日まで開催される。
各地の名産品が集まる最後の物産展を楽しむことも、展示を通じて昔の店の姿や前橋の街の記憶をたどることもできる。1952年の創業から地域とともに歩んできたスズラン前橋店は、11月30日の営業終了に向けて、最後の時間を刻んでいる。
長年利用してきた人にとっては思い出を振り返る機会に、まだ訪れたことがない人にとっては前橋の街の歴史に触れる機会になりそうだ。
開催情報
秋の大北海道展&全国うまいもの会
- 期間:2026年10月14日(水)~20日(火)
- 会場:スズラン前橋店 本館8階大催場・新館5階
- 最終日:午後3時閉場
75年分のありがとう展
- 期間:2026年9月30日(水)~11月30日(月)
- 会場:スズラン前橋店 本館4階特設会場
スズラン前橋店
- 所在地:群馬県前橋市千代田町2丁目12-3
- 営業終了日:2026年11月30日(月)
※開催内容や営業時間などは変更される場合があります。来店前に店舗の案内をご確認ください。
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